平成21(2009)年度 東北大学法科大学院入学試験(第2次選考)小論文試験

平成20(2008)年11月22日実施

〔問題〕

 次の文章は、いわゆる学力低下論争を巡って公表された論説である。文章の全体を踏まえたうえで、その内容について論評しなさい。

(苅谷剛彦「学力の危機と教育改革 −大学教育社会の中のエリート−」中井浩一編『論争・学力崩壊』(中央公論新社,2001年))より

〔出題の意図〕

 東北大学法科大学院は、法的思考に対する適性と正義・公正の価値観を備えた者を学生として受け入れることを理念としている。小論文試験では、法的思考を身に付けるために必要不可欠な能力、すなわち資料を正確に理解し、分析し、要点をまとめ、それを文章へと構成する力を評価することを目的としている。
 設問は、いわゆる「学力低下論争」を契機として公表された論考を論評することを求めるものである。設問に用いた論考それ自体、多岐にわたる論点を含むものであるため、どのような論点に着眼すべきかは、基本的には解答者の裁量に委ねられるが、広い射程を持つ論点につき、対立する見解を想定・対比しながら、具体的な根拠に基づき、説得力のある論証を行うことが強く求められる。言うまでもなく、設問に用いた論考それ自体を要約しているに過ぎない記述、単なる感想文に過ぎない記述、個人的体験に基づく記述などは、殆ど評価の対象とならない。

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